退院9週目(day138-day144)2013年11月04日 18時50分14秒

退院9週目は下り坂↘

週の前半に会報発送や会社の用事で出かけることが多かったせいか、金曜日の外来受診の後、夜から体調を崩した。

退院後はじめての嘔吐、下痢、微熱が起こり、急に不安になる。今まで順調に回復してきたのに、何が悪かったの?食べ物はほとんど私と同じ物を食べているのに...(-.-)

ひどくなるようなら週末でも病院に行くべきかと迷ったが、ポカリのみで様子を見ることにする。

食欲も全く無くなり、まるで無菌室時代に逆戻りしたようで悲しくなる。幸い丸一日くらいで症状は治まってきた。

しかし体力が落ちたのか、今度は眠ってばかりで何事にもやる気がでない様子。ほとんどベッドで過ごしている。

血液データは異常がないので、ステロイドは今回から4㎎に減っている。ネオーラルは120㎎で変化なし。皮膚症状は改善した。

移植後の体力はなかなか右肩上がりに回復とはいかないものなんだ。色々先輩患者さんから情報の入る私でも、こんなに不安になるのに初めて退院した患者や家族はなおさらだろうな~。

体重は退院後57㎏をピークに減り続けまた53㎏に逆戻り。食事も工夫してやっとの思いで増やしたのに(T_T)

夜のお散歩もまたお休みだ。あ~楽天に元気を分けてもらいたい!

退院10週目(day145-day151)2013年11月12日 11時04分58秒

退院10週目はどんより。

嘔吐下痢は長引かずホッとしたが食欲がない状態は相変わらず。動かないので消費しないのか体重は52㎏台で踏みとどまっている。

ほとんど眠っている状態からは脱却し、起きている時間が増えてきたので、状態をみて久留米大学の医療講演会に連れ出した。

いつもなら運転したがるが、この日は無理みたいで助手席。それでも興味のあるテーマだったので、講演会自体には参加して良かったと言っていた。

講演会で会ったリボンの会の会員さんにも、「体調は良くなったり悪くなったりの繰り返しよ。でも必ず一歩ずつ良くなっていくから。」とアドバイスされ安心する。

外来受診のない週なのでステロイド4㎎やネオーラル120㎎はそのまま。

ステロイド10㎎を切ったあたりから倦怠感が増し何をするのも億劫そう。でも本人もどうしようもない事がわかっているから、ただただ感覚を鈍くしてこの時期をやり過ごそうとしているようだ。

早く自前の副腎皮質ホルモンが働いてくれるようにならないかな。あっ、早くと思っちゃいけないんだ!そのうち働いてくれるようになるさ~くらいに思わなくっちゃね。

医療講演会の話は次回に(^O^)/

久留米大学血液疾患医療講演会に行ってきました!2013年11月12日 11時34分57秒

2013年11月10日(日)久留米大学医学部 血液・腫瘍内科主催の医療講演会に参加しました。思った以上に多くの参加者があり、会場は熱気に包まれていました。

息子と一緒でしたので、全部で6つの講演のうちの前半3つしか聴くことが出来ませんでしたが、私たちにとってタイムリーなテーマがありましたので、少しお話ししたいと思います。

それは「造血幹細胞移植の長期フォロー」と題した永藤宏司先生の講演でした。

CIBMTR、EBMT、ASBMTが共同で作成した、地域医療従事者に対する自家および同種移植後のスクリーニングと合併症予防に関する長期フォローアップガイドラインを要約して説明されました。

CIBMTR:Center for International Blood and Marrow Transplant Research
EBMT:European Group for Blood and Marrow Transplantation
ASBMT:American Society for Bone Marrow Transplantation

ガイドラインの対象者は移植後6ヵ月以上を経過した患者です。晩期合併症は、同種移植患者に特に多くみられますが、自家移植患者にもリスクがあるため、全移植患者に対して、晩期合併症の注意が必要です。

そもそもガイドラインが作成されたのには、白血病などの血液疾患が不治の病からある程度治る病気になってきたという背景があります。原疾患が治癒した後の晩期障害については、血液内科医が血液データだけ見ていても不十分だからです。

そこで移植患者が退院後に留意すべき3つの点についてわかりやすく説明されました。

1.健康的な生活をする。

①バランスのよい食事をとり体重の増加を抑える。

移植経験者は動脈硬化になりやすく、免疫抑制剤で高血圧や高血糖、ステロイドでも食欲増進を起こすため成人病のリスクが高くなる。

適切な食事とは昔は無菌を意味したが、今では体に有害な菌が少ししか入っていないものを意味するよう変わってきた。

医師によって判断が異なるがあまり神経質に制限する必要はない。元来、人間の身体には菌がいっぱい存在しているのだから無意味。

②適度な運動をする。

成人病の予防とステロイドの影響を受けて下がった骨密度を上昇させる。

③禁止事項

たばこ&日焼け

特に免疫抑制剤を服用中は服装や日傘、日焼け止めクリームなどで防ぐ。日焼けはGVHDの引き金になったり、悪化させたりする。皮膚のみならず他の臓器にも影響がある。

2、定期的な健康チェックを行う。

血液内科以外の領域は患者自身が主治医に声をかけることも必要になってくる。

①患者と家族は一緒に受診した方がベター。
②血圧、心臓、血糖などは個別にチェック。
③2次性がんのチェック。
④歯科、眼科の受診。
⑤予防接種。

大きく分けて生ワクチンと不活化ワクチンがあり、移植患者が受けてよいのは不活化ワクチン。インフルエンザは不活化ワクチンなので移植後6ヶ月以上の患者は受けて良いが、患者と周辺の人全てが受けないと意味がない。

最新のガイドラインでは、風疹は移植後2年で免疫抑制剤を服用していない人は抗体検査を受けて、抗体がなければ接種してよいことになっている。

参考までに日本造血細胞移植学会のガイドラインは↓
http://www.jshct.com/guideline/pdf/2008yobousesshu.pdf

3、自分の情報は自分で把握する。

血液疾患は長期フォローが必要な疾患であり、病院のカルテ保存義務は5年である。これからは患者も自分で自分の情報を管理する心構えが必要である。

主治医に相談すれば情報を提供してもらえる時代になっている。

最後に...
先生からのアドバイスを3つ。

①100%病気に罹る前の状態には戻らないと思って生活する。
②不必要なことはしない(過度な制限は無意味)
③必要なことをしっかりする(手洗い、ハミガキ、予防接種など)

普段あまり医療講演会では取り上げられないテーマだったので大変参考になりました。

食事で迷うことの多い私でしたが、「基本的に誰がどのように作ったものかが分かる物を食べなさい。」というアドバイスが一番ピンと来ました。

そしてどうしても食べたいものがあったら長藤先生は「食べてみなさい。」と仰るそうです。ただ、何かあった時には何をどのように食べたかを伝えれば対処の方法はあるのだからとユーモラスな感じで結ばれました。

他にも5つ演目があったのですが、それはCYさんが次号の会報で伝えてくださると思います。


※造血幹細胞移植後の長期フォローアップガイドライン
  →http://www.hsct.jp/focus/0712/fc1.pdf

退院11週目(day152-day158)2013年11月17日 10時03分23秒

退院11週目の体調は少しずつ↗。

何といっても食欲がない。何を食べても美味しくない(らしい)。1回の食事時間が1~2時間近くかかる。しかもそれがホントに小鳥のエサ、小皿ひと皿分くらいの量なのよ~(涙)

とにかく食べられないのでエコモードで消費しないようにベッドでじっとしている。そのせいか体重はまだ52㎏をキープ。

今週は外来受診があった。血液データは異常なし。白血球はまずまずだが、血小板、ヘモグロビンは少しずつ下がっていた。総蛋白質の値も低いので栄養足りてなさそう。

ステロイドはまた減っていよいよ2㎎になった。次の外来でゼロを目指している。ネオーラルは変わらずの120㎎。その他もろもろの薬は相変わらず多い。

まだ移植後6ヶ月経っていないけど、先日久留米の医療講演会で聞いたとおり先生に「インフルエンザどうしましょうか?」と聞くと「抗体が出来るかどうかわからないけど是非打って下さい。」と言われたので急遽打つことにした。

次の日私も数年ぶりに打った。家族も全員打った方がいいらしいので、順次打つ予定。

身体の方はこんな一進一退のような感じだが、脳の方は目覚ましく回復しているのを感じる。

失った記憶の部分はまだ抜けているところもあるが、最近のことに関してはバッチリ覚えている。会話のキャッチボールもスムーズで、物事を理路整然と説明できる。

最初は心配したが体力が回復したら会社に戻れそうな気がしてきた。明るいニュースはこれくらいかな。

病棟の廊下で、退院後ずっと会えなかった看護師さんに久しぶりに会えた。「目に力が出て来たね!」と言って喜んで下さった。毎日見てるとわからないけど、退院直後から比べるとそうなんだ~!嬉しい\(^o^)/

退院12週目(day159-day165)2013年11月24日 12時36分59秒

退院12週目は↘↘(...)

今週は外来のない週。ほとんど寝てばかりいる。食欲は相変わらず全く無い。無理して食べると嘔吐下痢。

夜の散歩どころかそもそも外出したがらない。いつも無気力で好きな車の運転もしたがらない。

好きな物や美味しそうな物を作っても効果なし。死なないのならいつまででも食べなくていいと本人は言う。

食べると吐き気、胃の痛み、食後の猛烈な冷え(手足が氷のように冷たい)が襲ってくるらしい。

私としてはもう少し緩やかに減薬してもいいんじゃないかと思うけど、プレドニンを早くゼロにするという目標が本人の中に頑としてあるので、言っても聞こうとしない。

本当に食事時間が修行のような毎日。そして栄養不足のせいか最近フケの量がハンパない。かゆみや発赤がないので以前のようなマラセチアではないと思うけど。

どなたか食事の工夫でいいアドバイスあったら教えてくださいませ。このままだと逆に私がストレスと息子の食べ残しを食べて太りそう(ムンクwww)

退院13週目(day166-day172)2013年11月30日 09時38分05秒

退院13週目は先週に引き続き冴えない感じ。

ドライブがてらに紅葉狩りに連れ出すが、あまり気が晴れない様子。家のベッドでぐったりしているか、車の中でぐったりしているかの違いくらい。

もう今の彼を支えてるのはプレドニンゼロという短期目標を達成することのみ。

今週の外来受診でめでたく(?)達成された。このままゴハン食べられなくて体重が減ったらまた戻るかもよと言っても、その時は受け入れると言っている。

もう子どもじゃないし、本人がやれます!ときっぱり言うので先生もじゃあ切ろうという訳であっさりステロイドと一旦は決別した。幸い重篤なGVHDもないことだし。

その代わりに胃腸の粘膜障害を修復するドグマチールを処方された。安定剤の効果もあり食欲増進を期待して今回から服用する。今まで長く飲んでいた胃薬ネキシウムともサヨウナラ。

免疫抑制剤のネオーラルは現状維持の120㎎。こちらはもう少し長いお付き合いになりそう。

薬の数が僅かだが減ったのは嬉しい。今まではゴハンの量より薬を飲む水の量の方が多かったから...

血液データはHb、Pltはやや増加したが、WBCが退院後で一番低い3500になっていて驚いた。減少傾向ではあったが今まで4000を切ることはなかった。

先生は何も言われなかったし、私も突っ込んで聞く勇気がなかったので、様子をみることにする。

ただ次回の受診日にまだ確定じゃないけど骨髄穿刺をするかも?と言われた。

落ち着かない2週間になりそう。

気を取り直して定例会へ行くことにしよう!こんな気持ちも誰かと話すことで自分の中で整理がつくはず。

皆さんも来てね。今日11月30日はふくふくプラザで定例会だよ(^O^)/