リボンの会の医療講演会&交流会が開かれました!2015年09月20日 10時48分26秒

9月19日(土)浜の町病院で医療講演会&交流会を開催しました。晴天のシルバーウィーク初日という絶好の行楽日和にも関わらず(笑)40名近くの参加がありました。

たとえひとりでも聴きたい方がいる限りは開く意味があると思っているので人数の多少は関係ないんですけど、これくらいの人数だと運営もスムーズだし交流会も話易い雰囲気で良かったです。

久々の衛藤先生のお話はハプロ移植の他、新着情報満載で盛りだくさんでした。とても難解な内容だったので頭がついていってないところもありましたが、ALL(急性リンパ性白血病)に関する新治療法(CAR-T)があり、明るい気持ちになりました。

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●CAR-T細胞療法

養子免疫療法である。

①患者からリンパ球を取り出す。
②体外でT細胞リンパ球にCAR(キメラ抗原受容体)を用いて遺伝子改変を行い、大量に増幅する。
③再び患者さんへ戻す。

CARで改変されたT細胞をCAR-T細胞と呼ぶ。
体内へ戻されたCAR-T細胞はがん細胞の表面に発現している抗原を効率的に認識し傷害する。

●CAR-T細胞の働き

体内にあるほとんどのT細胞はがん細胞を傷害することができないので、がん細胞は増殖してしまう。それに対し、CARを遺伝子導入されたT細胞(CAR-T細胞)は、がん細胞を傷害することができる。

CARが相手の細胞表面にある特定の「抗原」とよばれる部分(緑の部分)にくっついて、T細胞に『がんを攻撃しろ』と命令を出すことができるからである。

例えばCD19抗原を認識するCARを遺伝子導入されたCAR-T細胞は、CD19を細胞の表面に出している細胞を特異的に傷害する。

再発・難治性のCLL(慢性リンパ性白血病)やALLに効果が期待出来る。

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ざっとこんな感じです。難しいけど、移植とは全く違う形の免疫療法だということは理解できますよね?万が一、再々発したら息子に間に合うかもと思い真剣に聞き入りました。

残念ながらまだ治験レベルなので標準治療として確立されている訳ではありませんが、大いに期待できる感じがします。

その他の講演の内容はリボンの会の会報やHPに掲載されると思いますので、そちらをご覧ください。

交流会については、私は家族グループ担当でしたので、他のグループのことはわかりませんが、ほどよい人数でしたのでじっくりとよいお話が聞けたと思います。

どなたも今まさしく治療の最中にいる患者家族の方々で、ひとつでも何か有益な情報を得ようと必死なのが伝わって来ました。

私も出来るだけたくさんの人に喋って帰ってもらおうと司会をしたつもりでしたが、ついついアドバイスをしたくなって困ります。毎回反省していますが、「そういう話が聞きたかったんです。」と言われた方もいらしたので、まあ良しとしましょうか。

傾聴は難しいものです。

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