市民公開講座「リンパ腫・骨髄腫について学ぼう」に行ってきました!2011年07月04日 16時44分42秒

7月2日(土)14:30~17:00 福岡国際会場にて、第51回日本リンパ網内系学会総会主催の市民公開講座が開催されました。

今回リボンの会は共催していませんので、お手伝いもせずにしっかり講演を聴いて勉強させて頂きました。

学会としては今回初めての試みだったそうですが、100名を超える参加者があり、血液疾患の中でもこの分野の関心の高さが窺える盛況ぶりでした。

市民公開講座という性格上、必ずしも患者や家族ばかりではない方も対象とした講演でしたので、最初は悪性リンパ腫や多発性骨髄腫のわかりやすい説明から入り、後半は新薬や新しい治療法などが紹介されるといった構成でした。

最近の相次ぐ新薬の登場で多発性骨髄腫も付き合っていく病気になってきました。たとえ今までの治療でプラトーになっても、ベルケイド・サリドマイド・レナリドミドのいずれかを順番にすべて試してみるといったことも可能です。

そのうち、またもっとよい薬や治療法が見つかるはずですから、希望を持って頑張っていきましょう!

高松先生がわかりやすい例えとして、高血圧をあげていらっしゃいました。「高血圧も骨髄腫も根治しないという点では同じ。放っておけば心筋梗塞や脳梗塞で死んでしまうかもしれないが、降圧剤を飲み続けることでコントロールできる。骨髄腫も薬で病勢をある程度コントロールしながら、効かなくなったら次の方法を試してみることが大切だ。」という主旨のものでした。

悪性リンパ腫も再発・難治性のものにしか使えなかった薬が初発で使えるようになる治験が色々走っているそうです。効果が認められ、早く保険適用で初発から使えるといいですね。

また九州という土地柄から、成人T細胞白血病およびリンパ腫についても講演があり、福岡大学の石塚賢治先生が「HTLV-1ウィルスについての正しい理解を!」と訴えておられました。

日常生活では感染する機会も限定されているし、キャリアであっても5%しか発病しないのに、一般にはまだまだ間違った捉え方がされているようです。心配な方は福大にHTLV-1のキャリア外来があるので、ぜひ受診されてみてください。

最後にネクサスの代表と日本骨髄腫患者の会の代表が挨拶された中で、福岡の患者さんはこんな素晴らしい先生方に恵まれて幸せだと思うという言葉がありました。

私も本当に思います。福岡の先生方はみな熱い!志のある方ばかりです。

貴重な一日を有難うございました。