定例会が開かれました2009年05月17日 10時59分09秒

5月16日(土)浜の町病院で定例会が開かれました。昨日は小雨のぱらつく空模様でしたがそれでも20名近くの参加があり、衛藤先生の個別相談にゆっくりと時間を取って頂くことができました。

中でも嬉しかったのは、前回の定例会の席で「これから新薬の治験のため入院します!」とおっしゃっていたSさんが、元気な顔を見せてくださったことです。

SさんはCML(慢性骨髄性白血病)の患者さんで、グリベックが副作用が強くて合わなかった為、インターフェロンの治療を選択せざるを得なかったのですが、今回思い切って治験に参加されたそうです。

2ヶ月ぶりにお会いした印象は前よりずっと表情が明るく元気そうに見えました。思わず他の会員の方から「あら?治験で入院されていたんじゃなかったんですか?」という声が上がったくらいです。

もちろん投薬してしばらくは皮膚の湿疹が全身に広がり、中断して様子を見たりもしたそうですが、投薬量を減らして再開しその後の体調は安定して良いそうです。

気になる結果は末梢血でも骨髄検査でもよい値が出ており、何よりグリベックで出た肝臓への強い副作用もなく、飲み薬なのでインターフェロンのように毎日自己注射をする煩わしさからも開放されたのが嬉しいとおっしゃっていました。

こういうニュースは本当に嬉しいですし、グリベックの効かない他のCMLの患者さんに勇気と希望を与えてくれますね。詳細は会報に載せたいと思いますのでお楽しみに~!

衛藤先生のお話は、移植後のGVHDについてでした。改めて移植という治療のリスクの高さについて考えさせられました。免疫抑制剤の進歩によってそのリスクはかなり減ってきたものの、どういう場合ひどくなるかなどの詳しいところは実際あまりわかっていないそうです。

もちろん一卵性双生児の場合はGVHDがまったく起こらない訳ですが、そうするとGVL効果が期待できず再発のリスクが高まるそうなんです。即ち、ほどよいGVHDは歓迎なのですが、そこの匙加減が難しいところです。

移植によって助かる患者さんが増えてきた現在、慢性GVHDに苦しむ患者さんも増えてきています。慢性GVHDで亡くなる方は肺以外では少ないそうですが、全身どこでも発生するのでQOLが低下するには違いありません。

こういった方々を長期にフォローアップするしくみは残念ながら全国どこを探しても無いそうですが、今後の課題として検討していく必要があると思います。

そのために患者会は感情の共有のような精神面でのフォローや生活の知恵といった部分でお手伝い出来ることがあるかもしれません。手探りでも少しずつ進めていきたいですね。

最後に...親しい会員のIさんが再発され、定例会で顔を見られないのが淋しい限りです。今月末に臍帯血移植の予定です。皆さんも祈ってください。心の中で応援エールを送ってあげてくださいね。Iさん必ず戻ってきてね。待ってるよ~!

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