臍帯血移植が終わりました!2013年06月11日 19時30分00秒

無事、移植が終わりました。

前もってスケジュールを聞いておいて窓越しですが立ち会わせてもらいました。

「骨髄移植と違って量が少ないので、一瞬で終わりますよ。」と言われてましたが、大切な生命の贈り物なので、厳粛な気持ちで見守りました。

通常、臍帯血は10ccくらいだそうですが、今回は50ccくらいはあったそうで、細胞数の充分ある良い臍帯血を頂けたと感謝しています。

息子も先生が開始の声かけをされた時は一瞬目を開けたみたいですが、あとはずっと目を閉じていました。何を思っていたのでしょうか?

私は、注射器わずか数本分の「生命のたね」が息子の首から入り、全身を巡って骨髄で増え始める様子を、頭の中でイメージしていました。

先週の前処置のダメージが強く残っていて、ぐったりして起き上がれない状態が続いていましたが、移植のあとホッとしたのか、心なしか元気になったような気がしました。

生着にはここからまた3週間くらいはかかると言われていますが、まず第一関門は通過しました。

これから次々いろいろな痛みが襲ってくるでしょうが、個人差があってあまり起こらない人もいるようです。

起こってもいない事をあれこれ心配しないで、今は移植まで漕ぎつけた事を素直に喜びたいと思います\(^o^)/

たくさんの応援して下さっている仲間と、もちろん医療スタッフの皆様、そして臍帯血をくれた赤ちゃんとお母さんに心から感謝いたします。

前処置終わりました!2013年06月09日 08時43分41秒

何とも緊張した一週間でした。

大量抗がん剤(ラステット)の24時間投与も終わり、前処置は終了しましたが、順当に(?)つらい副作用は出ています。

移植病室は面会スペース(これがまた狭くて閉所恐怖症の人には無理!)と仕切られていて、小さなガラス窓から中の様子がうかがえます。

会話はインターフォンを使ってするのですが、まずインターフォンに出てくれたのは最初の元気なころ1、2回くらいで、あとは手を振って止めて!という仕草をするのみ。

スマホには触れようともせず、メールは一方通行。意思の疎通がほとんど取れません。頼みの綱は看護師さんで、伝言したり様子を尋ねたり...

それでもその場を離れがたくて、じっと息子の寝顔やベッドに座って苦しんでる様子を眺めている管理人です。だって家に居たって何も手につかないんだもの。

経験者の方から聞きましたが、寝られたらいい方で、本当に苦しい時は横になる事にすら出来なくて悶々とするそうです。

少し調子の良さそうな時を見計らってホワイトボードに励ましの言葉を書いて窓越しに見せると、コックリとうなづいてくれたりするのが精いっぱいの意思表示なのでしょう。

元気な時ならきっとウザがられるのでしょうが、今はその元気もないようです(-.-)

病院食はほとんど口にしていないようですが、水、果物の缶詰、プッチンプリン(←なぜか銘柄指定あり)は少しずつ食べているようです。

今は吐き気と下痢が主な症状で発熱はTBIの後の一度でした。これから白血球が下がってくると口内炎やもっとひどい下痢が起こるのでしょうが、起こってもいない事を心配しても仕方ないので考えないようにしています。

いよいよ週明けには臍帯血移植です。立ち会いたいとの希望を伝えると、師長さんがスケジュールを調べて教えて下さいました。

骨髄移植とは違って、あっという間に終わってしまうらしいので見逃したくないんです。感謝の気持ちを持って、その時に臨みたいからです。

守護神プーさん2013年06月08日 09時23分21秒

今週はずっと張りつめた気分で過ごしたのでここらでちょっと休憩。

この写真のプーさんは9年前初発の入院の時、6ヶ月間寝食を共にしてくれた戦友です。

実は息子が小学生の頃から家にいるので20歳はとうに過ぎているでしょうか。眉毛が取れてしまったので私がマジックで描き足しました(^_^;)

でも最近出回っているプーさんと違ってどことなく品というか風格がありませんか?我が家のマスコットです。

さらに私の母が悪性リンパ腫で8ヶ月入院した時も出張入院してくれ無事退院することができました。とても縁起の良いプーさんなんです。

このたび移植病室に入る時あわや入室できないかと危ぶみましたが、なんとか除菌してさらにビニールで密封して同行することが出来ました。

首に下げているのは左から順に彼女・私の友人・私たち家族から贈った御守りです。これでさらにパワーアップしました!

普段は無宗教の私ですが、このプーさんだけは信じており、心の大きな拠りどころになっているんです。

今ぐったりしている息子の一番ちかくで私の代わりに応援してくれています。

あんまりプレッシャーかけると可哀そうだけど、よろしく頼みます(柏手!!)

守護神プーさん



前処置が始まりました!2013年06月05日 23時25分08秒

さて外泊から戻ると白血球の値が2400になりヘモグロビンも血小板もグンとUPしておりました。美味しいものいっぱい食べて体重も1㎏増加♪

おそるべし、外泊の効果!やっぱり粘って許可してもらってよかった!

今週からIVHを入れなおし、予定通りTBI(放射線全身照射)が始まりました。午前・午後2回の3日間で6回浴びます。

予想外に1回目の照射の後すぐ下半身のだるさと吐き気を訴え、38度以上の発熱があり、ぐったりしてしまった息子を見て、こちらまで不安な気持ちになってしまいました。

え~まだ1回しか受けてないのにこんなんで後5回も耐えられるのかしら?それでも解熱剤を入れてなんとかその後も続けています。

看護師さんが「はっきりとは言えないけど、若い男性はTBIのあと結構早く副作用が出るのよね。」と耳打ちしてくれてちょっと気が楽になりました。

それでも傍に近づいて看てやることも出来ないのでガラス越しに眠っている息子の顔を何時間もただただ眺めていました。ここからはまさにひとりで闘って行かなければならないんだな。

食欲も全くなく口腔ケアも出来ていないようなので、先輩患者のYさんに頼んで水ハミガキを買って来てもらいました。そしてスポンジ歯ブラシも差し入れて頂きました。

さらに「トイレに流せるおしりふき(赤ちゃん用)も用意した方がいいよ。」との経験者ならではのアドバイスも。ひどい下痢になったらウォシュレットですら痛くて使えないそうです。

今までの2クールは息子も私も一度はやったことのある治療でしたが、ここからは全く未知の領域です。

移植経験者の話が本当に役に立つし、ちょっと先生に聞きづらいことなど気軽に相談できて不安が和らぎます。本当にありがたいことです。

急に息子からのメールや電話が通じなくなった彼女が不安にかられて、こちらにメールで問い合わせてきました。現況を伝えて、気分が良くなったら必ず返信するからそれまで待っててもらうようお願いしました。

何も知らない女の子に、白血病が悪くなったのではなくて治療の副作用としてこのような状況になっていることを理解してもらうのに骨が折れました。

そして私からまめに状況をメールしてあげると、安心したのか少し落ち着いたみたいです。彼女の不安まで一緒に引き受けないといけないなんて思いもしなかった。母はつらいよ。

でも彼女の支えなしではこのつらい治療を乗り切れないでしょう。こちらも本当にありがたいことです。

移植スケジュールが決まりました!2013年05月31日 20時13分06秒

白血球がようやく1500になり、移植の日程が決まりましたので、先生方から移植治療の詳しい説明がありました。

バタバタと決まったような印象がありましたが、先生が2クールの結果を踏まえて、総合的に最も適しているとの判断を下されたのが、まさしく「今でしょ!」なんだと思います。

もうこの道をまっすぐに進んで帰ってくるしかないのだと覚悟を決めました。

昨日今日は移植前にやっておかなければならない検査が山ほどありました。

心エコー、CT、歯科(虫歯)、外科(痔)、耳鼻科(副鼻腔炎)、骨穿、採血(多量)などを駆け足で済ませ、概ね問題なしとのお墨付きを頂きました。

2ヶ月お世話になったIVHもいったん抜き、来週再度入れ直すそうです。またあの痛さが...と思うと入れたままにしてほしいけど、長期にわたると細菌の感染が心配なので無理だそうです。

順調に移植前スケジュールがこなせたので、諦めていた外泊(一泊ですが)のお許しが出ました\(^o^)/

息子のテンションは一気に↑↑↑

週末は彼女や家族と一緒にのんびり過ごせそうです。

私はまた慌てて家じゅうをピカピカにし、空気清浄器をフル稼働、好きな食べ物の材料買い出しと忙しくしています。

今回は17年愛用した洗濯機も買い替えました。無菌室に持ち込む物は天日干しか乾燥機使用と書いてあった為に乾燥機能付きの洗濯機にしたのです。

梅雨やPM2.5の影響がなかったら、ここまではしなかったと思いますが、このごろ外に洗濯物が干せないですものね。

さあこれでサポート体制は万全よ。あとは本人の頑張り次第です。

苦しいだろうけど淡々と日々の日課(自分自身の衛生管理)をこなしてね。
そこへは一緒に行ってあげられないのだから...

順調にいけば来週から前処置開始、再来週に移植の予定です。

応援よろしくお願いします!

引き続きクリーンルーム中です2013年05月28日 11時00分17秒

福岡は早々と昨日梅雨入りしました。例年より早いですが、ここのところの空気の汚さに閉口していたので雨音にほっと安らぎを覚えます。

息子の白血球値は底を打ち900まで上がってきました。血小板も2回ほど輸血しましたが少しずつ上がってきています。

今は味覚障害なども薄らぎ、だいぶ病院食が食べられるようになってきました。でもあれこれ楽しみのためにリクエストされたものをせっせと運ぶ管理人です。

こうなると一時退院か外泊の許可がぼちぼち出るかな~なんて甘い期待をしていましたが、それはNOでした(泣)

移植前に彼女と外でゆっくり会えるかと思っていた息子のテンションは↘↘↘

初めから移植ありきの治療ですから、「このまま前処置に突入です!」とキッパリ言われてしまいました。当たり前か...

まだ移植に関する詳しい説明を何も受けていないので何ともいえませんが、血球の回復を待ってすぐ放射線(3日間)→抗がん剤投与(1日)になるようです。

そういえば先輩患者さんから聞いていた虫歯を全部抜いた話など一向に出ないので息子に聞いてみると、自己申告で「ありません。」と言ったら、先生が「口を開けてみて。」と言われ、ア~ンすると「無いみたいですね。」で終わりだったそうです。

「え~、そんなんで大丈夫なの~?!」と私。でも現実問題クリーンルームから出られませんから仕方ないのでしょう。小さい時に必死で虫歯予防しておいてよかった。

そういえば気になる皮膚生検の結果ですが、残念ながら皮膚浸潤とアレルギーの混在だったそうです。

でもここまでくればあれこれ心配しても仕方ない。
移植ですべてクリアよっ!!!

先生を信じて最後まで強気を貫くわ(^^)v

まだまだクリーンルーム中です2013年05月19日 10時17分51秒

さてさて昨日行ったら白血球値が300と今までの最低記録になりました。発熱は前回の一日だけでなんとかここまで大過なく過ごしております。血小板もだいぶ下がったけどまだ今回輸血はなし。

グラン(G-CSF製剤)を毎日点滴で入れてもらっていますが、これが助かる!だって9年前は毎日両肩に左右交互の注射だったもん。息子も点滴だとすごく気分が楽~と言っております。

やっぱり注射って好きな人いないんだな(笑)ほんのちょっとした事でも肉体的精神的負担が軽くなるのですね。

ここへ来てちょっとした問題が...皮膚に2種類の湿疹ができ、今のところアレルギーじゃないかということで皮膚科で塗り薬を処方されました。

このまま引けば白血病細胞の皮膚浸潤ではないだろうということで様子見だったのですが、やっぱり念のため生検しましょうという事で、明日オーダーが出されました。

生検?次の外泊のお楽しみプランを計画中でテンション↑していたのに一気に↓↓↓。

血小板も低いので生検は出来たらやりたくないとの思いから、一生懸命薬を塗って根性で治す!(意味不明)と息巻いております。

只今私は臍帯血移植について勉強中。知っているようで知らなかったことがいっぱい。

皆さんも興味があったら覗いてみてください↓

日本さい帯血バンクネットワーク https://www.j-cord.gr.jp/

がんサポ(谷口先生) http://www.gsic.jp/cancer/cc_21/ht/cbt/index.html

がんサポといえば、このページも現在お役立ち中↓
つらい血液がん化学療法の副作用は治療とセルフケアで上手に付き合う
http://www.gsic.jp/measure/me_07/26/index.html

ただ今クリーンルームです2013年05月15日 10時20分19秒

さて2クール目、キロサイドが2日連続入った後、骨髄抑制が起こり白血球値がグンと下がり、今回初のクリーンルーム入りとなりました。

詰所の横の2人部屋でトイレからは遠くなりましたが、お部屋に冷蔵庫ありとTV見放題の特典(?)付きです。

本人は熱発でふらふら。朦朧とした口調で「何かわからんけどいっぱい注射打たれて、いっぱい血も採られた~。あとで看護師さんに聞いて~。」といってまた眠りの中へ落ちて行きました。

1クール目はあまり強く骨髄抑制が起こらなかったため、久しぶりのクリーンルーム、9年前の何とも言えない感覚がよみがえってきました。

部屋の片づけをしながらしばらく横で様子を見ていると、解熱剤が効いたのか少しすっきりした表情で、何か食べるというので白桃の缶詰を開けると全部平らげ、着替えをするとまた眠ってしまいました。

血球が立ち上がってくるまで、しばらくはこんな感じで感覚を鈍くしながらやり過ごすしかないのでしょう。

初発のときも抗がん剤治療には効いているという良いイメージを持つ事と、副作用には鈍感力が大切なんだと言っていました。

今治療中で、このブログを見てくださっている患者さんも、自分なりのやり方で苦痛を和らげながら何とか頑張ってくださいね!

2クール目が始まりました2013年05月11日 11時08分08秒

さて予定どおり今日から2クール目が始まりました。

今回の1発目はMTX(メソトレキセート)の髄注ではなく点滴です。結構入るみたいですね。

制吐剤もバッチリ入っているので、今日は食欲落ちそうだな~。お蕎麦でもゆがいて持って行ってやるとしようか。

利尿剤も入っているので15分置きくらいにトイレか~、体重もちゃんと計らないとな~、って患者として当たり前のことなんですが、これが結構きついらしくて...

さて私、息子の外泊中に彼をひとりにしてやる時間も必要だと考えまして、リボンの会の移植経験者の方お二人とランチをして話を伺って来ました。

Yさんは骨髄バンクからMさんは臍帯血バンクから移植されたのです。
今更ですが知らないことばかりで、本当に本当に為になりました。

今まで医療講演会で聞いてきた医療者サイドの話とは別の視点での移植に関する話は、具体的で創意と工夫に満ちていて、とてもわかりやすく参考になりました。

何より驚いたのは10年単位ではなく数年くらいの単位で移植の技術や支持療法が進歩しているということです。まさしく日進月歩ですね。

もうあまり古い時代の移植の話は恐ろしいばかりで参考にならない気がします。もちろん今でもハイリスクな治療には違いありませんが、着実に進歩しているのを感じます。

それもこれもかつての患者さんたちが命がけで残してくださったデータのお陰なのですね。

Mさんは私にあまりに過酷な現実の話を聞かせ過ぎるのもよくないのでは?と、どの程度まで話そうか悩まれたみたいですが、そんなことは心配無用でした。

私は家族なのでこの話をストレートに息子に話すつもりはありません。自分の中で咀嚼して知識として蓄えておきます。

おぼろげながら見えた全体像を持っていれば、その場の症状ひとつひとつに一喜一憂せず、もう少し頑張れば次が見えると息子を励ます事が出来るのじゃないかと思うのです。

定例会の時衛藤先生が言っておられたように、「医療は着実に進歩している。信じて待てば必ず道は開ける。」です。

この言葉を再確認させてくれたお二人に感謝、感謝です。

ただいま外泊中2013年05月11日 09時41分37秒

さて3日間のお休みをもらった息子、帰り着くなり何やら表を作成しています。

何とそれは3日間、8回分の食事の計画表でした。入院中スマホにメモっていたらしく実に詳細なリクエストでした(笑)

でも食べることって本当に大切ですよね。栄養って意味だけじゃなく、様々な要素を含んでいます。

早速、昼食の準備に取り掛かろうとすると、「俺も手伝うよ!」といって手を洗い始めました。「いいよ、休んでたら?」というと、「入院してる時から決めてたから。」というので、エプロンを貸してやると、楽しそうにタコスミートを炒めていました。

思い出づくりにと思っているのかな~?と深読みして、こんな会話にも涙ぐみそうになる自分を励まして2人で楽しく昼食を作りました。

再発を知ったリボンの会の友達から、いいサイトを紹介してもらいました。書籍にもなっているし、何とアプリにもなっているので、iPhoneとiPadの両方に入れて参考にしています。

皆さんもぜひ利用してみてください↓

症状で選ぶ! 抗がん剤・放射線治療と食事のくふう
http://survivorship.jp/meal_top.html

9年前の初発の時は遊びたい盛りで外泊許可が出ると、人混みにマスクもせずに出かけたりして、私たちをハラハラさせたものでしたが、さすがに今回は大人の自覚も出来て感染症が治療計画を狂わせると思うのか慎重に行動していました。

たまたま今年花粉症やPM2.5対策に空気清浄器を買っていたので、フル稼働させ、家じゅうのいたる所にハンドジェルを置きました。

お風呂やトイレの掃除も入念に洗濯も別にして、ここ数年無かったほどピカピカな我が家でした(笑)

彼女をはじめ予定していた人には全部会うことが出来て、リフレッシュ出来たたと思います。

現在、三浦マイルド(落ち武者風?)な彼はこれでもう坊主にしてもいいやと言って帰って行きました。