退院26週目(day257-day263)2014年03月02日 09時53分15秒

退院26週目は雨のち曇り、時々晴れってカンジ。

血内は外来の無い週だったが、先生がオーダーしてくれていた皮膚科へ行く。皮膚科はさらに待ち時間が長かった...。

このところ朝起きると顔がひび割れて血が出ていることが多く、目の周り、首、おしりにも発赤、発疹、カサカサがあり、だんだん悪くなっているような気がしたので薬を見直してもらった。

今回もカビ系は否定されたので、やはりGVHDか?ロコイド(顔に塗れるステロイド)とヒルドイドを処方され、まずはロコイドで様子を見、その後ヒルドイドへ移行しなさいとのこと。

結論から言うとステロイドはやはり魔法の薬、コワいわぁ~。翌日からもうツルピカたまご肌。テカってる。今までの単なる保湿剤とは効き方が違う。3日後ヒルドイドのみに変えた。

全身の乾燥にはいい物を発見。コラージュDメディパワー保湿入浴剤(持田ヘルスケア)がオススメ!

今までも入浴剤は保湿剤入りの物を適当に買って使っていたが、先週行った九大病院クローバー会の皮膚ケア講習会でこれを薦められ良さを実感した。

お風呂は息子の入った後家族が入るので、私たちまでしっとりツルツルで踵が特に調子いいみたい。

毎日毎日全身にローション塗るのは大変だし、特に背中など手の届かないところもあるので、この入浴剤は楽よ~♪一度お試しあれ。

息子は外へ出るのもちょっと...という状態を脱し、見かけが小ましになったので、伸び放題になっていた髪を初めて切りに行った。

フケがハンパないのと、超くるくるカールなので、ちょっと心配だったがそれなりにカッコよくなって帰ってきた。「くせ毛がすごいですね~!」って言われたが病気のことは言わずにテキトーに調子を合わせてたらしい。

これでもう帽子なしで外出も出来るようになった。PM2.5と花粉が一段落したら、ウォーキングを再開しようという話を息子から切り出した。

見かけって大事。身だしなみを整えるってやっぱり大切なこと。こんなにもメンタルに影響を与えるんだなぁ。


※九州大学病院がんセンタークローバー会情報
  http://www.gan.med.kyushu-u.ac.jp/general/pdf/lecture131017.pdf

退院27週目(day264-day270)2014年03月08日 09時58分09秒

退院27週目は寒の戻りにもめげず、体調良好。

先生が学会で今週も外来はなし。

皮膚症状はやはりロコイド(ステロイド)を止めるとひどくなるので、また復活。ヒルドイドだけでは無理みたい。ステロイド長くなるのかな~?

体調良好の指標として、「今週から息子はゲームを始めた!」ことが挙げられる。しょーもなって思った人いるかもしれないが、これはスゴイことなのである。

最初はTVを見る気力も無かった。最近昼間も起きてるな~と思ってたら、ゲームをしている。昔は相当好きだったし、移植前も病院でやっていた。移植後9ヶ月たって大好きなゲームがようやく出来た。気力が充実してきた証拠だ。

な訳で突然だが、気分転換を兼ね「新鮮な魚介類を生で食す」目的の一泊旅行へ出かけてみた。

病院からは退院の時食べてもいいよって言われていたが、今まで本人が食べる気にならなかったらしい。もともと魚好きなのに、煮魚や焼き魚でも生臭いと言っていたくらいなので退院後は肉料理が多かった。

結果、生のウニと貝はパスだけど、シマアジ、ヒラメ、イカは刺身でガッツリ、アワビはバター焼きを少し食べた。刺身を食べたひとくち目の感動はすごいものだったらしい。傍でみていても伝わった!!

心配なのはそれからだよね。その夜...何もなかった。翌日も...何もなかった。よかった\(^o^)/

宿泊先に細かく、お風呂や食べ物の制限、部屋の空気清浄器に至るまで注文をつけ、さぞウルサイ客だと思われただろうが、万事滞りなく準備して頂き感謝している。

帰りに熊本城と水前寺公園に寄ってみた。息子は初めて、私たち夫婦も30年ぶりくらいだろうか。すっかり忘れていたので新鮮だった。息子は天守閣までの階段も登り、かなり長い距離を歩き通した。

くまもんは大津の方へ出かけていて会えなかった。残念、会いたかったな~♪

思えば1年前の息子は忙しく働いていて休みにも帰って来れないくらい疲れ果てていた。再発が発覚するのは1年前のこの後すぐ。いろいろあってもうダメかも...と思った1年だったが、幸せなことにこうやって今、旅行ができるまでになった。

どれだけの多くの人に支えられて今があるのか、考えない日はない。先生、看護師さん、臍帯血を下さったお母さんと赤ちゃん、患者仲間、献血してくれた方、友人たち、彼女、あげれば切がないが、みんなのお陰で生かされている。

本当にありがとうございます。

退院28週目(day271-day277)2014年03月16日 14時01分30秒

退院28週目、悪くはないと思う。

前回から3週間空いての外来だった。今日は皮膚科と血液内科のW受診。

皮膚科で「ステロイド塗ったら良くなり止めたら悪くなるといった繰り返しです。」と言ったら、「そりゃそうだ、塗り薬は対症療法で根本的なGVHDの問題は片付いていないんだから。」と言われた。

確かに...(涙)

血液内科で「食欲は回復してある程度量も食べられるんですが、体重がまた49.4㎏になりました。」というと、「やっぱりステロイドを5㎎か10㎎で再開してみる?皮膚や食欲、体重の問題もクリア出来ますよ。」と言われた。

というのも、このぐずぐず状態ではいつまでもネオーラルの減量に踏み切れないからだそうだ。先のことを考えるとステロイドを少し入れて体力回復しつつ、ネオーラルの減量を進めていくのもありらしい。

息子は原疾患によくないのでステロイドは入れたくないみたいだが、たくさんの患者さんを診てこられた先生がそう判断されるのなら、それを試すのもいいのではと私は思う。

とにかくステロイドについては2週間後までの宿題ということで持ち帰って来た。GVHDがあるのはGVL効果もあるので再発を抑えているのはわかるのだが、この状態があまり長く続くのも社会復帰を考えると悩ましい。

3月も半ばになって来たので、とりあえず休職願と診断書を持って職場へ提出に行った。おそらく延長されるとは思うものの何となく落ち着かない。

久しぶりの職場で息子はちょっと嬉しい話を聞いてきた。息子の再発・移植を知ったことがきっかけで、臍帯血をバンクに提供してくれると言ってくれていた同僚の女性が、いよいよ産休に入るらしい。母子とも無事のご出産をお祈りします。

休職延長が認められれば移植からほぼ1年後の復帰となる。7月からの職場復帰に向けての体力作りを頑張って行こう。暖かくなったら感染症のリスクも減るし、日焼けに気を付けながら出来るだけ、戸外へ出かけよう。

さしあたり今日は息子を伴ってお墓参りに行こう。ついでに少しお散歩でもしてくるか。ま、半歩ずつくらいでも前進はしているんだからよしとしよう。

あ、血液データは前回とほぼ変わらずでした(^_^;)

退院29週目(day278-day284)2014年03月22日 10時18分25秒

退院29週目は早起きと夜のお散歩の再開。

外来のない週だったが、来週からのステロイド再開を拒んでる息子は自力で生活リズムを整えるべくガンバリ始めた。

昨秋、ステロイドゼロになったあたりから倦怠感と寒さのため夜のお散歩が途絶えていたが、今週から再開した。初日は2000歩、今は4000歩くらいになった。

免疫抑制剤服用中は陽に当たれないのでどうしても夕食後になってしまうが、付き合う私もあまり酔っ払えないので自然と酒量が減る。いいことだ(笑)

飲酒といえば前回の熊本旅行あたりから息子も少し飲むようになった。せいぜい日本酒かワインをグラスに1杯程度だが、いいのかな~?もともと3人の息子の中では飲まない方だったが、移植で体質変わったのかな、不思議?

主人は嬉しいもんだから、少しくらいいい、飲め飲め♪というが、私は薬との飲み合わせがちょっと心配。でも本当にしんどい時はそんな気にもならなかったのだから体力が付いてきたのかなとも思う。

早起きの方も散歩と同じころから出来なくなっていた。10時くらいに起きてくるので自然とブランチと夕食の2回になってしまう。食べる量をすこしでも増やしたいので、今は8時から8時半くらいには起きてまず朝食、おやつ、夕食の3回を目指している。

昼寝も少なくなり夜もよく眠れているので、初発の時と違って昼夜逆転は起こさなかった。これはラッキー(*^^)v

暖かくなる気候に合わせて冬眠から覚めた動物のように、ぼちぼち活動を始めた息子。まるで大きな自然のリズムの中に組み込まれているようだ。

私もウキウキして花と土を大量に買い込み、去年の夏の病院通いで枯らしてしまった鉢に春の花々を寄せ植えした。リビングから見える庭がパッと明るくなって息子も(ついでに夫も)嬉しそうだ。

体力面ばかりでなく、頭の方もフツーに社会に興味を持って欲しくて、先日ネット証券にNISA口座を開設するよう勧めてみた。今開設キットの届くのを待っているところ。紹介者の私にも息子にもキャッシュバックがあるから、ちょっとしたおこづかい稼ぎに(^_^;)

時間のある今だからこんなことも出来る。頭の体操と経済の勉強も兼ねて、おまけに少しは利殖にもなるといいな。

昨年のちょうど今日、16歳になる我が家の老犬が死んだ。数年前から認知症になり、最後の3ヶ月ほどは寝たきりで介護が必要となり世話が大変だったが安らかに逝った。

悲しかったがやれやれと肩の荷を下ろしたと思った矢先に、息子の再発がわかった。親しい看護師さんが「ワンちゃんが身代わりになって全部持っていってくれたんですよ、きっと。」と言ってくれたが、その時はそんなもんかな?くらいに思ってた。

アタリだったのかな?お陰様で息子は今も生きている。

退院30週目(day285-day291)2014年03月28日 22時24分50秒

退院30週目は桜の下をウォーキング。

ここ2、3日で福岡の桜も一気に満開に。明日から雨模様なので今日中にお花見をという人たちで福岡城址は溢れかえっていた。

外来の帰りに息子と二人で舞鶴公園をお散歩。しかし昼間の散歩は陽に当たってちょっと厳しかったみたいで、すぐバテた。ドラキュラみたいなやっちゃな~ホンマに(^_^;)

1年前のちょうど今日、9年ぶりのALL再発がわかった。

4月から2クールの化学療法の後、非寛解のまま6月に臍帯血移植。

7月にウィルスの日和見感染で脳炎を起こし、一時呼吸停止で意識不明になる。そのせいで短期記憶(4~5年分)が失くなる。

8月末に退院したが、今も自宅療養を続けている。

ざっとこんな感じの長いようで短い1年だった。

昨年入院直前に桜の下で親子3人で撮った写真がある。その時はもう一度同じ樹の下に立てる日が来るとは想像できなかった。

世間の人は移植のことを固形がんを切除する手術のようにとらえていて、移植が終わったらもう大丈夫みたいな認識だと思う。

しかし造血幹細胞移植はそこからがまた新たな闘いの始まりなのだ。ドナーの細胞がレシピエントの身体の中で新しい免疫システムを作り上げていくまでには時間がかかる。

せっかくもらった移植片が患者を攻撃して(GVHD)それで命を落とす人もいる。助かってもQOL(生活の質)が低下して元の生活に戻れない人もいる。なかなか人には分かってもらえない苦しみなのだと思う。すぐ傍で見ている私にだって本当のことは分からない。

今日の外来は、先週の宿題の答えを出さなくてはならなかった。最後まで抵抗していた息子だが、皮膚症状も改善せず体重もまた減ってしまったのでついにプレドニンを再開することに同意した。

まずは10㎎。ネオーラルは100㎎で現状維持。プレドニンの効果が表れたら、今度はネオーラルを減量していく計画だ。このさじ加減が人それぞれで難しいらしい。

とにかく体重が戻って、血球数が上がって来ないと、身体が薄っぺらくて桜の花びらみたいに吹けば飛ぶような感じ。とても職場復帰なんて、夢のまた夢だ。

外来で順番を待っていると、今月で寿退職される臨床心理士の先生が、後任の先生と一緒に挨拶に来られた。今度は男性の先生だ。リボンの会の窓口役も引き継いでやって下さるそうで有難い。

春は出会いと別れの季節。また新しい出会いに期待しよう。