前処置が始まりました!2013年06月05日 23時25分08秒

さて外泊から戻ると白血球の値が2400になりヘモグロビンも血小板もグンとUPしておりました。美味しいものいっぱい食べて体重も1㎏増加♪

おそるべし、外泊の効果!やっぱり粘って許可してもらってよかった!

今週からIVHを入れなおし、予定通りTBI(放射線全身照射)が始まりました。午前・午後2回の3日間で6回浴びます。

予想外に1回目の照射の後すぐ下半身のだるさと吐き気を訴え、38度以上の発熱があり、ぐったりしてしまった息子を見て、こちらまで不安な気持ちになってしまいました。

え~まだ1回しか受けてないのにこんなんで後5回も耐えられるのかしら?それでも解熱剤を入れてなんとかその後も続けています。

看護師さんが「はっきりとは言えないけど、若い男性はTBIのあと結構早く副作用が出るのよね。」と耳打ちしてくれてちょっと気が楽になりました。

それでも傍に近づいて看てやることも出来ないのでガラス越しに眠っている息子の顔を何時間もただただ眺めていました。ここからはまさにひとりで闘って行かなければならないんだな。

食欲も全くなく口腔ケアも出来ていないようなので、先輩患者のYさんに頼んで水ハミガキを買って来てもらいました。そしてスポンジ歯ブラシも差し入れて頂きました。

さらに「トイレに流せるおしりふき(赤ちゃん用)も用意した方がいいよ。」との経験者ならではのアドバイスも。ひどい下痢になったらウォシュレットですら痛くて使えないそうです。

今までの2クールは息子も私も一度はやったことのある治療でしたが、ここからは全く未知の領域です。

移植経験者の話が本当に役に立つし、ちょっと先生に聞きづらいことなど気軽に相談できて不安が和らぎます。本当にありがたいことです。

急に息子からのメールや電話が通じなくなった彼女が不安にかられて、こちらにメールで問い合わせてきました。現況を伝えて、気分が良くなったら必ず返信するからそれまで待っててもらうようお願いしました。

何も知らない女の子に、白血病が悪くなったのではなくて治療の副作用としてこのような状況になっていることを理解してもらうのに骨が折れました。

そして私からまめに状況をメールしてあげると、安心したのか少し落ち着いたみたいです。彼女の不安まで一緒に引き受けないといけないなんて思いもしなかった。母はつらいよ。

でも彼女の支えなしではこのつらい治療を乗り切れないでしょう。こちらも本当にありがたいことです。

守護神プーさん2013年06月08日 09時23分21秒

今週はずっと張りつめた気分で過ごしたのでここらでちょっと休憩。

この写真のプーさんは9年前初発の入院の時、6ヶ月間寝食を共にしてくれた戦友です。

実は息子が小学生の頃から家にいるので20歳はとうに過ぎているでしょうか。眉毛が取れてしまったので私がマジックで描き足しました(^_^;)

でも最近出回っているプーさんと違ってどことなく品というか風格がありませんか?我が家のマスコットです。

さらに私の母が悪性リンパ腫で8ヶ月入院した時も出張入院してくれ無事退院することができました。とても縁起の良いプーさんなんです。

このたび移植病室に入る時あわや入室できないかと危ぶみましたが、なんとか除菌してさらにビニールで密封して同行することが出来ました。

首に下げているのは左から順に彼女・私の友人・私たち家族から贈った御守りです。これでさらにパワーアップしました!

普段は無宗教の私ですが、このプーさんだけは信じており、心の大きな拠りどころになっているんです。

今ぐったりしている息子の一番ちかくで私の代わりに応援してくれています。

あんまりプレッシャーかけると可哀そうだけど、よろしく頼みます(柏手!!)

守護神プーさん



前処置終わりました!2013年06月09日 08時43分41秒

何とも緊張した一週間でした。

大量抗がん剤(ラステット)の24時間投与も終わり、前処置は終了しましたが、順当に(?)つらい副作用は出ています。

移植病室は面会スペース(これがまた狭くて閉所恐怖症の人には無理!)と仕切られていて、小さなガラス窓から中の様子がうかがえます。

会話はインターフォンを使ってするのですが、まずインターフォンに出てくれたのは最初の元気なころ1、2回くらいで、あとは手を振って止めて!という仕草をするのみ。

スマホには触れようともせず、メールは一方通行。意思の疎通がほとんど取れません。頼みの綱は看護師さんで、伝言したり様子を尋ねたり...

それでもその場を離れがたくて、じっと息子の寝顔やベッドに座って苦しんでる様子を眺めている管理人です。だって家に居たって何も手につかないんだもの。

経験者の方から聞きましたが、寝られたらいい方で、本当に苦しい時は横になる事にすら出来なくて悶々とするそうです。

少し調子の良さそうな時を見計らってホワイトボードに励ましの言葉を書いて窓越しに見せると、コックリとうなづいてくれたりするのが精いっぱいの意思表示なのでしょう。

元気な時ならきっとウザがられるのでしょうが、今はその元気もないようです(-.-)

病院食はほとんど口にしていないようですが、水、果物の缶詰、プッチンプリン(←なぜか銘柄指定あり)は少しずつ食べているようです。

今は吐き気と下痢が主な症状で発熱はTBIの後の一度でした。これから白血球が下がってくると口内炎やもっとひどい下痢が起こるのでしょうが、起こってもいない事を心配しても仕方ないので考えないようにしています。

いよいよ週明けには臍帯血移植です。立ち会いたいとの希望を伝えると、師長さんがスケジュールを調べて教えて下さいました。

骨髄移植とは違って、あっという間に終わってしまうらしいので見逃したくないんです。感謝の気持ちを持って、その時に臨みたいからです。

臍帯血移植が終わりました!2013年06月11日 19時30分00秒

無事、移植が終わりました。

前もってスケジュールを聞いておいて窓越しですが立ち会わせてもらいました。

「骨髄移植と違って量が少ないので、一瞬で終わりますよ。」と言われてましたが、大切な生命の贈り物なので、厳粛な気持ちで見守りました。

通常、臍帯血は10ccくらいだそうですが、今回は50ccくらいはあったそうで、細胞数の充分ある良い臍帯血を頂けたと感謝しています。

息子も先生が開始の声かけをされた時は一瞬目を開けたみたいですが、あとはずっと目を閉じていました。何を思っていたのでしょうか?

私は、注射器わずか数本分の「生命のたね」が息子の首から入り、全身を巡って骨髄で増え始める様子を、頭の中でイメージしていました。

先週の前処置のダメージが強く残っていて、ぐったりして起き上がれない状態が続いていましたが、移植のあとホッとしたのか、心なしか元気になったような気がしました。

生着にはここからまた3週間くらいはかかると言われていますが、まず第一関門は通過しました。

これから次々いろいろな痛みが襲ってくるでしょうが、個人差があってあまり起こらない人もいるようです。

起こってもいない事をあれこれ心配しないで、今は移植まで漕ぎつけた事を素直に喜びたいと思います\(^o^)/

たくさんの応援して下さっている仲間と、もちろん医療スタッフの皆様、そして臍帯血をくれた赤ちゃんとお母さんに心から感謝いたします。

WBCゼロになりました!(day1-day5)2013年06月15日 17時39分47秒

移植病室の横にある小さな面会スペースの、さらにまた小さな窓から息をひそめて息子の様子をうかがう1週間でした。

移植当日こそちょっと元気そうに見えた息子でしたが、3日目から40℃ちかい発熱があり、解熱剤で下げてもまたすぐ上がるというのを繰り返しています。

こうなるとお決まりのアレ、採血が増えますね~。またいっぱい血を取られています。何が悪さをしているのか培養して検査するのです。

念のためレントゲンを撮って調べたり、抗生剤も入れてもらったりしているのですが、いまひとつよくわからない。ここは耐えてじっと待つしかないのでしょう。

移植後すぐは順調に食べていた病院食も全く食べなくなり、果物の缶詰やプッチンプリンも口をつける程度です。

今日は朝から何も食べてないみたいですが、お水(い・ろ・は・す みかんみたいにフレーバーのついたもの)は飲んでいるようです。

ハイカロリーの点滴が入っているので栄養的には問題ないのですが、何か食べたいものない?をとメールしても返信なし...
本当に何もやってやれない母です。

定例の血液検査の結果、昨日ついに白血球が0(ゼロ)になりました。これはきちんと前処置の効果が出て白血病細胞が全滅した(?)と喜ぶべきなのでしょう。

頭ではわかっていたことですが、実際ゼロという数字を見るとちょっとコワくなり、その上なんだか人間てこんな状態でも生きていられるんだと妙に感動しました(←意味不明)

時間のたつのが本当に遅く、長く長く感じた1週間でした。
生着まであと2週間以上もあるんだな(-_-;)

いかんいかん!
あまり先を見ず今日一日が無事済んだことに感謝して過ごそう。

会報発送作業&茶話会しました!2013年06月22日 09時29分37秒

昨日会報の発送作業が無事終了しました。台風の影響が心配されましたが、たくさんの参加があり予定より早く終わったのでゆっくりお茶することが出来ました。

宮地代表のお嬢さん、古くからのご友人、事前にメールやコメントを頂いていたKさんなど初参加の方が多かったので、自己紹介から始めたら、ずいぶんシリアスな雰囲気になってしまい、まるでプチ定例会のようになりました。

定例会より人数が少ない分かえって話しやすく、ひとりひとりがゆっくり話せるのかもしれません。

私も参加する気持ちになれるかと思いましたが、どうせ同じ棟にいるわけだし、何かあったら連絡がくるだろうと考え、参加しました。

その場にいる方のほとんどがブログを読んで心配して下さっているのがこちらにも伝わるので、とても話しやすく、やはり患者会っていいなぁと改めて思いました。

目の前に元気になった患者さんがいるということが何よりの励みであり、目指すべき具体的な目標です。そして体験から闘病の知恵のようなものを教えてもらえますしね。有難いです。

そして家族には家族なりの悩み苦しみがあり、それを患者にぶつけられない分、同じ立場の人に聞いてもらうだけで少しは気が晴れます。

遠く離れた場所でGVHDに苦しむ弟さんを心配しているKさん。Kさんは弟さんのドナーにもなられ、その後もずっと精神的な支えになっておられます。

Kさん、少しは気持ちが軽くなりましたか?あなたがここへ来て弟さんの病状が変わる訳ではありません。

何が解決するかは私にもわかりませんが、同じような経験をした仲間に話すことで心の持ちようが変わり、あなた自身が解決策を見出していかれるのだと思います。

帰り際に私を心配して「ブログは見てるけど何てコメントしたらいいかわからなくて...」と声をかけて下さった方々、本当にありがとう。みんなの気持ちは十分に届いています。

毎日変わり映えのしない血液データと息子の様子を見守る日々ですが、また気分を一新して頑張っていこうと思います。

梅雨の晴れ間のようなひとときに感謝!

移植後(day6-day12)のまとめ2013年06月23日 09時25分20秒

先週にもまして長く感じる1週間でした(-.-)

今週一番ひどいのは喉の痛み。前処置(放射線)と免疫抑制剤としてのMTX(メソトレキセート)の副作用と思われる。ちなみにMTXは息子の一番嫌いな抗がん剤NO.1である。

食事は完全に止めてもらって点滴のみ。水はおろか自分の唾も飲みこめずに全部吐き出している。

薬も点滴に代えられるものは代えてもらって、最低限のものだけ水で流し込んでいるが、本人曰く、喉の途中でつっかえてる気がするらしい。口内炎もひどいが喉の痛さに負けて感じないとのこと。

それでも24時間の痛み止め(モルヒネか?)を入れてもらってからは少しは楽になったみたい。

下痢もあるがまだおしりの方はセーフみたいで、ウォシュレットは使えているらしい(すべて看護師さん情報です)。

熱はさすがに40℃(day3)はないが相変わらず、上がったり下がったりの繰り返し。解熱剤を入れたり飲んだり、採血、レントゲンなどとイベントが増えて大変そう。

それでも先週はベッドにへばり付いている印象だったが、今週は座ったり、手を上げて挨拶してくれたり、たま~にはメールに返信も来るようになった。

day9の日に一度WBC100だったので、看護師さんに「これって誤差の範囲ですかね~?」って軽いノリで聞いたら、ニッコリ笑って「はい、誤差の範囲です。」ときっぱり言われました。やっぱり...

血液検査の表記には0か1しかなく、少数点以下がわからないので、今50のあたりをウロウロしていてカウントされたりされなかったりするのかな?

昨日はWBCが100で好中球が50%(今まではずっとゼロ)だったので、次の検査が待ち遠しく感じる。

少しずつ少しずつ、赤ちゃん細胞が活動を始めてくれている予感?

私は今や3階のナースステーションの前のソファで暮らしているような状態。時々面会スペースの小窓から中をのぞき、指のちょっとした動きや胸の上がり下がりを確認しては、あー生きていると思って安心する。

洗濯物と水を持って通う毎日。直前に洗濯機を乾燥機能付きに買い替えていて本当に良かった。なんせ梅雨真っ最中ですもの。

それでも暇をみて友達とランチしたり、映画(華麗なるギャッツビーよかった♪)を見たり、美容院に行ったり、自分を追い込まないようガス抜きもしていますから、皆さんご安心くださいね。

いつも応援ありがとうございます<(_ _)>

ぼちぼち動きが(day13-day15)2013年06月26日 10時38分43秒

今週に入って熱が高く、解熱剤で下げても下げてもまた上がるの繰り返し。でもステロイドが開始になったので、それにはよく反応しちょっと落ち着いているときもあります。

念のためCTも撮りましたが、肺炎などの異常はなく、生着に向けての順当な道を辿ってはいるようです。

まだ喉の痛みや口内炎は続いていますが、加えて今度は皮疹が出て来たらしく、保湿ローションセキューラMLをたっぷり塗ってもらっているようです。

前回血液データの見方がよくわからないので、担当の先生に伺ってみました。

さすがにWBC1か0(単位×10*2)じゃ大雑把すぎると思ったもので、機械でカウント出来ないのはどうなっているのかを尋ねたところ、「検査技師さんが顕微鏡で見て1個ずつカウントしているんだよ。」とのお答え。

じぇじぇじぇ~@@;そうだったのね。技師さんありがとう!そんな凄いローテクが支えてくれていたとは知りませんでした。

そして手作業カウント白血球の項目を教えて頂き、以前のデータと突き合わせてみると...どうも息子の場合2個の時は0表示が、4個の時は1表示が!ここにボーダーがあったのでした(勝手に納得!)

その後40個→59個と増え、完全に1表示で安定。もう0には戻ってほしくありません。好中球の方も少しずつ増えています。

これってぼちぼちってことですか~?先生は慎重な言い回しをされるけれど、思わず顔がほころんでしまいます。

どうかどうかこの増え始めた白血球がドナー由来のものでありますように!

これってやっぱり↗? (day16-day18)2013年06月29日 09時56分03秒

増えてきました、白血球\(^o^)/

技師さんがカウントしてくれていた70個の次はいきなり300個へと大躍進!おかげで手作業カウントの欄は消えて機械カウントのみになっていました。

好中球も2種類合わせて71%になっていたのでいいカンジです。主治医の先生も廊下をすれ違い様ににっこりして「増えとるね。」と言われたので、思わずハイタッチしそうになりました(さすがにしなかったけど...)。

そんな無菌室の外の喜び様を知ってか知らずか、本人は具合の悪そうな状態が続いています。

熱はようやく37度台をウロウロするくらいになりましたが、入れ替わるように皮疹と疼痛が現れました。

皮疹は痛くも痒くもないそうなのですが、体の痛みは半端ないらしくて見ているのが可哀そうになります。どこか体の痛くないところを探してベッドの上であちこち体位を変えて凌いでいるみたい。

最初下半身に痺れと痛みが現れ、足浴をしたりさすってもらったりしたのですが、一時的に軽減してもすぐぶり返し、次の日からは上半身の方まで広がってきました。

心配して何か脳の方に異常でも?と尋ねたら、先生が「中枢の方ではないと思う。おそらく免疫抑制剤の副作用じゃないかと思うので様子を見ましょう。」と仰ったので少し安心しました。

喉の痛みも口内炎も相変わらずですが、おしりの方はまだ大丈夫みたいね。ただトイレに行くのに地面に足を着くと激痛が走るようでこれがまた悩ましい。しかもむくみが出て利尿剤入れられたのでトイレの回数が増えるというオマケつき。

次から次にと色んな痛みが修行のように襲ってくるので、その度に傍らで自分も痛みを感じるような気になってしまいます。そんな訳ないやろっ!て息子に怒られそうですけど(確かに...笑)。

WBCゼロは未知の領域なので怖くてたまりませんでしたが、どうにか300まで帰ってきました。300はいままでの化学療法の骨髄抑制期でも経験した数値なので恐怖感はだいぶ薄らいでいます。

移植で臍帯血を頂き、毎日のように赤血球や血小板を輸血してもらって、見知らぬ人の善意で生かされている息子。

外見こそ息子の形ですが、中身はすっかり入れ替わって新しい人間になっていくような感覚にふと捕らわれます。先輩患者さんたちが移植日のことを第2の誕生日と呼ぶのがわかるような気がします。