定例会が開かれました!2013年01月27日 10時21分04秒

昨日、浜の町病院別館地下1階で定例会をしました。一年で一番寒いこの時季、時折小雪もちらつく中、それでも20名を超える参加がありました。

参加者のうち半数が初めて来られた方で、自己紹介のときは不安そうな様子でしたが、同じ病気の先輩患者さんの体験談を聞いたり、衛藤先生の個人面談を受けたりするうちに、次第に打ち解けて安心されたようでした。

今回の衛藤先生のお話は特にテーマは1つに絞らず、いくつかの質問に答えて頂く形でした。

最初に現在建設中の新しい浜の町病院について説明がありました。当初2013年春に竣工予定でしたが、どうやら9月になりそうだということでした。

詳細はこちら→http://www.hamanomachi.jp/topics/shinbyouin_index.html

病院全体としては上から見ると十文字のような形で斬新なスタイルです。これは外からの視線を緩やかに遮るように工夫されているそうです。

血液病棟は最上階の9階で70床の無菌病棟になり、個室と4人部屋の組み合わせです。新しいキレイな病棟になると感染症対策もバッチリで、移植成績がさらにアップしそうですね。

長期入院を余儀なくされる血液疾患の患者にとって、窓からの景色も大切な要素です。海側の眺めは素晴らしいことでしょう。

まあ入院はしないに越したことはありませんが、新しくなったらちょっと行ってみたくなりますね、わくわく(?)します(笑)

新しくなっても引き続き、リボンの会の定例会などで利用させて頂けるとのこと、感謝感謝です。

次に維持療法についての質問について答えてくださいました。

維持療法は疾患によってのあるものと無いものがあり、さらに時代によって治療法が変化して不要になったものもあります。

現在は病院や個人で差のあることは少なく、ほとんど標準治療として確立したものが行われています。

しかし新薬の登場で今後も変化していくことは十分考えられます。

現在の代表的なものとして挙げられたのは、以下のようなものです。

○急性骨髄性白血病(AML)・・・なし 但しAPL(M3)はあり

○急性リンパ性白血病(ALL)・・・あり 但しPh+は移植へ
                         移植不可能の場合はあり

○悪性リンパ腫(ML)・・・なし 但し濾胞性におけるリツキマシブはあり

○多発性骨髄腫(MM)...あり 

いずれも寛解導入→強化→地固め療法で深い寛解が得られた後、その状態を保つ目的で行われるようです。

維持療法に用いられる薬の副作用が強い場合は主治医に相談してみてください。
  
次に二次性がんについての質問がありました。こちらは因果関係を特定することはなかなか難しいのですが、固形がんの治療後、血液がんになったり、血液がんの治療後別の血液がんになることはあるようです。

ひとつの例ですが、多発性骨髄腫の治療薬レナリドミドの長期服用で急性骨髄性白血病や骨髄異形性症候群などのがんが発生する率が高いのではないかと言われており、現在検証中です。

最後に未授精卵の保存についてのニュースです。

今まで未授精卵の保存は限られた一部の病院でしか出来ず、治療後に妊娠を望む患者は、化学療法や移植の前処置を受ける前に、体調やスケジュールを調整して遠方の病院まで採取に行かなくてはなりませんでした。

最近、浜の町病院の産婦人科でも出来るようになったそうです。
希望する方はHPをのぞいてみて下さい↓

http://www.hamanomachi.jp/kakuka/sanfujinka.html

さらに精子保存についても朗報があります。全国骨髄バンク連絡推進協議会から補助が受けられるようになりました。

このたび新設された「志村大輔患者支援基金」は、分子標的薬の治療費支払いに対する助成、精子保存にかかる採取・保存にかかる費用の助成を、一定の基準を設けた上で給付するもので、返済の義務はありません。

詳細はこちら→http://www.marrow.or.jp/post_37.html

今回も長々と書き連ねましたが、最後までお読み頂き有難うございました。

あと2回くらいは今の浜の町病院で定例会が出来そうです。

最終回にはたくさん集まって名残を惜しみましょうね!

コメント

_ CY ― 2013年01月30日 15時24分19秒

定例会、お疲れ様でした☆
初めての「地下」での開催でしたが(爆)
たくさんのみなさんが参加してくださり
よかったですね~♪
卵子保存・精子保存の件も必要としている人に
確実に情報が届くように、期待しています!

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