定例会が開かれました2010年08月01日 16時38分12秒

昨日浜の町病院5F小会議室にて13時半から定例会が開かれました。猛暑の中、患者さんはお出かけが大変だろうと心配していましたが、30名近くの参加があり盛況でした。

恒例の自己紹介の時、常連のKさんから信じられないような嬉しいニュースが!

管理人は思わず飛び上がって拍手してしまいました!

8年前に弟さんからの骨髄移植を受けられたKさんのお嬢さんが、人工授精で双子の赤ちゃんを妊娠されたそうなんです。万歳~!

当時は卵子の凍結技術もまだまだで、受精卵なら何とか保存できると言われたのですが、まだ未婚のお嬢さんでしたので、諦めて骨髄移植を受けられました。

移植は成功したのですが、FSH(卵胞刺激ホルモン)の値が10しかなく、医師であるお父さんからも3桁の値がないと妊娠は絶望的と言われていたそうです。

移植後に結婚して仕事も続けられ、ずっとホルモン補充療法だけは続けていたのですが、この度年齢的な制限もあり、一念発起して仕事も辞めて不妊治療に全力で取り組んだ結果、見事に成功されたのです。

8年前に比べると不妊の治療も飛躍的に進歩しました。大量のホルモン剤を服用して排卵を起こさせ、対外授精する訳なのですが、これはやってみると実際非常に苦しい治療でした。体力的にも、精神的にも、経済的にも大変だったそうです。

残念ながら医師のお父さんは5年前に病気になられ、娘さんの妊娠のことはわからないそうですが、Kさんはお父さんがあの時不可能といったけど医学の進歩で奇跡が起こったよと、伝えたそうです。

定例会でも、多くの患者さんから生殖機能へのダメージのことで悩んでいるという意見が出ました。ある種の抗がん剤や放射線照射が不妊になる可能性が高いということを、化学治療や移植の前に説明してもらいたかったのは、確かに本音です。

ただ急性の場合、教えてもらってもどうすることもできないという事情もあります。まず患者本人の命が優先だからです。

また、説明を受けていても告知の後は動揺していて患者や家族が理解できていないということもあるかもしれません。

いずれにしても、男性も女性も可能性はゼロではないんだということがわかり、管理人も孫の顔が拝めるかもしれないと思うようになりました。まあ、その前に相手がいるかどうかが問題ではありますが...

Kさんは、以前雛人形や五月人形を見るにつけ、これを一生娘に買ってやることはないんだと思い、暗い気持ちになっていたそうです。よかったね、Kさん。双子だからどっちもいっぺんに贈ることになるかもしれませんよ。嬉しい悲鳴ですね。

Kさんのお嬢さんの無事なご出産と母体の健康を心からお祈りしています。